るい

モスラのるいのレビュー・感想・評価

モスラ(1961年製作の映画)
3.8
やってまいりました
姉さんと巡る怪獣映画探訪
今回は初のファンタジー路線の怪獣映画
「モスラ」でございます
話は

台風により貨物船「第二玄洋丸」が座礁し沈没する
乗組員はインファント島へ漂着するが
ここはロリシカ国(架空の国)が水爆実験を行い
放射能汚染が酷い危険な場所の筈だが
後に救出された彼らを検査したところ
不思議なことに放射能障害が一切見られなかったという
思い当たる節はないのか?と聞いたところ
原住民がくれた赤い汁かな?と言う
まさかの水爆実験場になってる無人島だと
思われたその島に、
原住民がいるという新事実まで判明
偶然にもスクープを得るため
病院に潜伏していた日東新聞の記者
福田善一と花村ミチもこれを知ることとなった
当のロリシカは原住民が島にいるという事実を否定していたが
急遽日本とロリシカの合同で島への調査が決定する
福田らは調査団に参加する言語学者の中條信一に元へ訪れていた
そんなで調査団の見送りが盛大に行われてた
そのゴタゴタに紛れて福田が勝手に船に乗り込み調査団について行ってしまう
結局バレたものの取材活動をしない代わりに
臨時警備員として居ることを認められた
しかしそれ以上に怪しいのが
この調査団の指揮を取っているロリシカのクラークネルソンという男
ロリシカの事務局長を名乗っていて
参加科学者の収集した資料を全て自分に提出しろと命令したり、何かと信用されてないのだ
そんなで一行はインファント島へ降り立ち
調査を始める
その中で中條が原生してる吸血植物に襲われたところを謎の小美人に救われるも
ネルソンがそれを貴重な資料だと捕らえようとするが彼女らを守る原住民たちの存在を知り
ネルソンを除いてみんな納得して、彼女らを解放しこの島の秘密を誰一人言うことなく
島を後にするが‥‥

今作怪獣映画初の
ワイドスクリーンによる東宝スコープ作品
中村真一郎・福永武彦・堀田善衛の共作による小説
「発光妖精とモスラ」を原作に
構想3年、製作日数に200日
製作費2億円(当時)を投じた大作がモスラなんですね
とにかくゴジラやラドンに次ぐ第三の怪獣としてやたら気合の入った作品で
この頃あたりから海外セールスも視野に入れていたという
とにかくファンタジー色が強くまた怪獣映画では初めてコミカル要素も取り入れられているのが今作
に対して結構、社会派な面もあり
安保闘争の翌年の作品だからか
やたらアメリカとの関係性をロリシカという架空の国に置き換えて描いてたり
サンフランシスコ講和条約で日本が独立したのにも関わらず、外人の犯罪捜査や出入国管理なんかは在日米軍主導で行われているなど
あの当時の政状を反映させてる
もうそれを具現化してるかの如く
嫌なやつとしてネルソンという悪党が出てくるのだが
こいつが本当怪獣映画の中でも屈指の胸糞キャラ
とにかく自分の利益や得のことしか考えてない、さらに自分の素性すら明かさない
イライラ野郎
彼の正体は悪徳興行主
彼一人が勝手をやったせいで
モスラは日本に来て壊滅的被害を起こしてしまう
そう、こんな奴一人のせいで😡
その代償は大きく、日本を追放された挙句
祖国に逃げるも
モスラがヤツを追ってこっちに来ることを知りパニックになって暴徒と化した国民から
国の面汚しと迫害を受けて自業自得ともいうべき
無様な最期を遂げるのが
なんとも悲しいんだよな🤔
今回キャストが意外な人が多いかも
小美人は言わずもがな、ザ・ピーナッツだけど
主人公がフランキー堺さんだし
ヒロインは香川京子さん
たぶんこの人たちは怪獣映画の出演これが唯一じゃないかな🤔

でもってモスラですね
とにかく幼虫🐛がデカく
使われたぬいぐるみが
高さが2メートル
長さが10メートルもあったという
今回繭を張ったのが東京タワー
実は原作では国会議事堂なのだが
安保闘争の影響を危惧してシナリオを変更しているんですよね(後に92年公開の「ゴジラvsモスラ」では国会に繭を張っている)
そんな成虫も操演で使われたものが
翼長だけで2メートルもあったという
ただ成虫の活躍がさほどなかったのが
今作残念だったかな
やっぱり単体よりゴジラなんかと戦うほうが
モスラは映えるなって思いましたね
なんせ今回の敵は一人の人間なんだもの🤣
そんな次回もモスラが活躍
るい

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