OASIS

ロボコップのOASISのレビュー・感想・評価

ロボコップ(1987年製作の映画)
4.5
宇宙刑事ギャバンを基にしたロボット刑事映画。
子供時代に観て、あまりの暴力描写のドギツさにドン引きしてしまった人もいるでしょう。
俺もその口です。
いきなり会議室で容赦なく蜂の巣にされる描写にド肝を抜かれた覚えがある。
ポール・ヴァーホーベンの悪趣味っぷりがあちこちで効いている。

しかし、大人になってから観るとどうだろう。
無骨なデザインでありながらつるっとした流線型のフォルムは洗練されていて、のっそりのっそりと歩くその姿は重量を感じさせる。
小さい時、鉄のボウルを被ってロボコップの歩き方をモノマネした記憶が蘇ってくる。

しかも、決して完全超人ではなく意外と弱い一面を見せる所に、人間とロボットの狭間で生きるマーフィーの悲哀が伝わってくるではないか。
それをピーター・ウィラーのなんとも哀愁を帯びた顔力でもって表現している。

幼い頃は暴力描写にしか目が行かなかったが、見返すとその裏に秘められた悲しき人間の宿命が見え隠れする傑作なのでした。
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