やま

ソナチネのやまのレビュー・感想・評価

ソナチネ(1993年製作の映画)
4.4
面白すぎた。
ある一線まで、まるでヤクザの夏休みのような映画。
ただ常に緊張感はある。その緊張感ある空気から、たけしの成す笑いがとても面白い。笑いは緊張感とかいうもんなって感じ。
その持続した緊張感がラストには、爆発する。そうこれは、夏休みの映画じゃないんだ。

たけしの映画みてると、毎回フランス映画を感じる。特にゴダール。ゴダールへのリスペクトをすごく感じる。
北野武としての見せ方。そしてビートたけしとしての見せ方。その二つの見せ方が合わさり、ただの真似じゃない全く違う映画を感じる。

紙相撲のシーンであったり(コレはやばかった)、寺山進と勝村政信のコンビによる笑い、シャワーシーンであったり、落とし穴のシーン。ロシアンルーレットのシーンで映画らしいんだけど、お笑いも感じさせる。楽しいって感覚の方が近い。

女性役の方が、好き。誰か知らないけど凄い良い。可愛くないんだけど魅力的。オリオンビールとタバコを持つ姿。

たけしの映画は、「アウトレイジ」であったり近年の作品も観てて思うが、構図が素晴らしい。綺麗。どこを切り取っても絵になるような構図が芸術家としてのたけしも感じれた。

この映画のラストを考えたりすると、いよいよ面白い映画のルールとかってわからなくなってきた
やま

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