このレビューはネタバレを含みます
前作の陰陽師を見て、当時の狂言ブームも思い起こしながら改めて見たけどやっぱり野村萬斎さんの表現は凄いと思った。
狂言師としてもちろんの事、しっかりと安倍晴明として作品の中に存在している。身のこなしさえ、もう一つの台詞になっている。そして女性の様な艶のある表現も素晴らしかった。
ストーリーでは前作の道尊の様な無闇やたらと破壊を望む完全な悪がいるわけではなく、あくまで自分の故郷を壊滅させた相手側への復讐という明確な理由を持っている悪者がいる。そこが何とも悪者と言えど人間らしく、心の底から憎む事が出来ないキャラクター性になっている。
しかし、世界観という割に、所々他の俳優陣の演技の不恰好さ?が際立ってしまっていた。主に滑舌や現代語っぽく聞こえる台詞の言い回しがそれだ。
こう言ってはいるが単純にシリーズ物としては楽しめて、特にオカルト系や厨二っぽい設定が好きな人達は楽しめると思う。
私? …えぇ! 楽しみましたとも!!