ここにーる

火宅の人のここにーるのレビュー・感想・評価

火宅の人(1986年製作の映画)
4.5
いろいろ思い出すけん、しぇからしかとたい。福岡から上京してきてすぐやった、岡田有希子死去のニュースの飛び込んで来たつは。文学部に通い始めたとはその頃やったけんね、半ば義務感。ばってん集中して観れんかったと、胸ん中収まり切れんで。俺らは詩人の中原中也に憧れる時期ちゅうとがあるんやけど、この映画で覚えとったのがその中也役の真田広之がカッコ良かったこつくらいでからくさ。汚れっちまった悲しみに、今日も小雪の降りかかる…

檀一雄も九州の人やけど改めて観るとこんな息継ぎ出来んくらい濃か生き方しとったらそりゃモテてしょうがないばい。原田美枝子も松坂慶子もいしだあゆみもスゴかの一言。九州訛りで書きよるけど、観よったら段々イタリア映画かなんかに見えてくるっちゃんね。もう良かろ、傑作。