あかぬ

青春がいっぱいのあかぬのネタバレレビュー・内容・結末

青春がいっぱい(1966年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

信じて、私は幸せです

メアリーはベビースモーカーでいたずら好きの不良少女。孤児である彼女は裕福な叔父によって全寮制のカトリック系女子校、セント・フランシス・アカデミーに送られる。入学初日のバスで出会ったレイチェルとソッコー仲良くなってふたりはマブダチに。
教師である修道女たちの監視下におかれた堅苦しい生活が面白くないふたりは、隙あらばいたずらを仕掛け教師も生徒もなりふり構わず振り回しまくる。おかげで学園内はてんやわんやの大騒ぎの毎日。
トラブルに次ぐトラブル!終わらない皿洗い!熱い友情!そして涙。そんなふたりの3年間を描いたお話。

ラブリーなトラブルメーカーのふたりが巻き起こす抱腹絶倒間違いなしの大騒動の数々はマジサイコーすぎるし、上映中場内の笑いが巻き起こる場面がたくさんあってアメリカのシットコムっぽい雰囲気が味わえて楽しかった。
特に修道女たちのシュガーポットに強力な泡風呂洗剤を入れてお茶の間をシャボン玉だらけにするシーンが大好き。
全体的に楽しいコメディ要素が前に出てるんだけど、その流れの中で登場人物たちの心情を、やさしく見つめるように描いていたのがとても良かった。
ふたりの友情が素晴らしいのはもちろん、修道院長とのやり取りにもジーンとくるものがあり、その底知れぬ慈愛精神に思わず手ェ合わせちゃう。映画を観終わる頃にはみんながこの3人のことを愛せずにはいられなくなってるはず。
誰かに説法を言い聞かされて改心するのではなく、メアリーが自分の目でじっくり見て確かめた末に下したあの決断は実に彼女らしいというかなんというか…。そんなメアリーをレイチェルが戸惑いながらも明るく送り出してあげる駅でのお別れシーンではホロっとなみだが…。ちゃっかり泣かされて劇場を出る。

なんとなく自分の高校時代を思い出し、反骨精神が強すぎて火柱みたくなってたあの時の親友と私の姿を、メアリーとレイチェルに少し重ねてしまった。よい映画。
あかぬ

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