Uえい

ジャガーの眼のUえいのレビュー・感想・評価

ジャガーの眼(1965年製作の映画)
3.5
タイトルのジャガーの眼は宝石の名前で、それを偶然手に入れた女に、各国のスパイが襲いかかる。一見007などの硬派なスパイモノを連想するが、パロディなどおふざけ感万歳で最高に面白かった。

列車内である男が殺され、身につけていたジャガーの眼と呼ばれる宝石を盗まれてしまう。それは青いジャガーの顔を模していて、目は真っ赤なルビーでできていた。

主人公マリーはスイスにバカンスに向かっていた。マリーは偶然出会ったある男に頼まれ、ジャガーの眼を預かってしまう。スイスに着くと、男は殺されてしまい、ソ連、アメリカなど各国の刺客たちが次々にマリーを襲う。マリーは刺客を翻弄しながらも、ジャガーの眼に隠された秘密に迫る。

ある女性が偶然スパイの世界に巻き込まれていくというストーリーがアリス的で面白かった。刺客のスパイたちも個性的で、戦闘シーンも殺陣のような独特な型があってコミカルに感じた。

宝石を奪い合うというのはリヴェットの「デュエル」を思い出したが、本作のジャガーの眼は最後に全部の謎が解かれ、すっきりした状態で終わるのが良い。この作品は好評で、虎シリーズとしてあと二本作られている。そちらもいつか見たいな。
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