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SUPER 8/スーパーエイトのKANIOのレビュー・感想・評価

SUPER 8/スーパーエイト(2011年製作の映画)
5.0
『クローバーフィールド』の続編企画が巡り巡って、結果『未知との遭遇』や『E.T』のオマージュ作品となった不思議な作品であり、JJエイブラムスのフィルモグラフィにおいて唯一無二の大傑作。

エイブラムス特有のどこか澄んだような空気感だったり、過剰なレンズフレア演出だったり、そういったノスタルジックで幻想的な世界の中で、少年達が映画を撮ろうとBMXで走り回ったり謎の宇宙人を求めて冒険したり……。
SF好きにはもうたまらなく最高。この映画の雰囲気もキャストの演技もクライマックスの演出も全て好き。

人間誰もが抱える「理不尽」や「怒り」といった感情のモチーフを宇宙人として描き出し、客観的に自身を見つめる為の"象徴"となる宇宙人を心身ともに未熟な少年少女が追い掛けていく内に、子供たちは各々が抱える葛藤を乗り越え、内なる自分と対面し、そしてまたひとつ大人になっていく。
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