こういう作品をみると、日本映画の自慢できる部分がたくさんあるなぁと、つくづく思わされる。
初めて見たのは、民放でオンエアされた時だったと思う。
それ以外、大好きな日本映画となった。
まだ子供だった僕だが、こんな平凡な映画にクスッと笑わされて、元気をもらえるんだと感動したのを覚えている。
中年の妻子持ちである冴えないサラリーマンが、ひょんなことから社交ダンス教室に通い始めたことから日常が変わり出す･･･。
この映画は公開当時1990年代、バブルがはじけ、会社の歯車となり、夢も希望も“忘れかけた”中年サラリーマンたちに、夢の再認識と勇気の一歩を思い起こさせた映画となった事は間違いないだろう。
周防監督の作品は、とにかく地味！そこが日本映画らしくていい。
いにしえよりある日本特有の文化“侘び寂び”を、平成版に置き換えた作品だ。
日本は地味で、淡々としているからいいのだ。
ニッポン男児は、“冴えない”が代名詞、でも一所懸命に生きている。
そこがいい！日本が誇れる部分がたくさん詰まった作品。
