Shun

Shall we ダンス?のShunのレビュー・感想・評価

Shall we ダンス?(1996年製作の映画)
4.1
社交ダンスの世界も楽しそうだなと思えるいい映画!
周防監督の作品は独得なテンポで新しい世界を開拓してくれる作品が多くて好きです

大人の青春映画でした


普通のサラリーマンで一家の主の杉山が社交ダンスの世界に段々とハマっていく話


・社交ダンス映画
おじさんやおばさんばかりがやってそうでつまらなさそうなイメージだけど、杉山が社交ダンスの世界もハマっていくように、観てるこっちもハマっていきました

最初のステップの練習から始まって、仲間が増えて、練習して、ダンスホールとかいって、みたいな流れが楽しかったです

ステップの仕方とか、ダンスのジャンルが10種類あるのとかいろいろ知れて面白かったです
同じ日本にあるけど見たことない新しい世界を観ることができた感覚です

ちゃんと練習を見せたり、ちゃんと社交ダンスをしてるのを見せたり、中途半端にしてない所に監督のこだわりが感じられました


・主人公、杉山
杉山は妻と娘をもつサラリーマンです
社交ダンスを始めるきっかけはダンス教室の先生に恋(とは言われてませんが)をしてしまうことです
そして、このことは妻と娘には内緒
下心が少しでもあったのはおそらくそうでしょう
肉体関係がある訳でもないししっかり浮気というわけでは無いと思いますが、ここはひっかかるポイントだと思います

でも、確実に杉山はその下心を超えるほどダンスの世界にハマっていきます
演出や脚本が素晴らしく、観ている自分もそこら辺のモヤモヤをわすれてダンスの世界に没頭できました

家庭を持ち、家を買い、目標に向かって頑張ってきたサラリーマン
そんなサラリーマンが家庭以外でようやく見つけることができた自分の居場所、趣味というのがとてもよかったです

映画の中でも何回も出てきますが、当時、社交ダンスを男子がやっているのは変態だと強く思われてたみたいです
それもあって家族にも言い出せずにいた杉山と寂しい思いをするその家族の気持ち、どっちも共感できて、それはなんとも切ないですが、暖かくもなれます


・周防ファミリーが面白い
周防監督作品によく出てる俳優さんたちがたくさん出てきます
とくに竹中直人が最高です
踊り方から、最高に笑えます


・最期のシーンも素敵
なぜか「キャリー」ぽさも感じてしまったけど、ラストに畳みかけられる3つの「Shall we dance」がとてもよかったです!
だいぶ満足のいくラストでした


おじさんになっても青春したいと思えました!
映画をたくさんみたいです!
暖かい映画を見たい時にオススメの映画です
Shun

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