みずいろ

マイ・フレンド・フォーエバーのみずいろのレビュー・感想・評価

5.0
信じられないほど泣けた。母親になるとこういうのほんとにだめだ。もう明日は目がパンパンです。

息子の先が長くないことを悟っている母親は、息子とやんちゃなエリックがつるんで遊ぶのが嬉しくて、二人が何をしでかしてもあたたかく見守る。(治療薬探して雑草飲ませまくるの最悪で最高で、ほんと少年って愛おしい!!)その気持ちがわかりすぎて、感情移入しすぎてしまった。エリックの母がエリックを殴ると「今度殴ったらあなたを殺す」と泣きながら訴える。同じ日に息子を失う人もいれば、殴る人もいる。私はどれだけ抱きしめたくても、もうできないのにと、どれだけ無念だっただろう。この映画、子育てに行き詰まったら定期的に見返したい…。

エリックの抑えた演技がとてもいい。友達を失った後もクサイセリフや大泣きの演技は一切なく、ただ静かに喪失を抱きしめてそこにいる。そして「俺たちはこれで終わりじゃないからな、苦しくなくなってよかったな」とどこか優しい顔をするのだ。

友達の母が髪を触ってエリックが「25セント」と亡き友達の真似をしたところから涙腺決壊。真っ暗な宇宙を漂っているのを想像すると怖い、と言った友達に貸した臭いスニーカーを彼に抱かせて、かわりにローファーを川に流す。これからは、すぐに疲れてしまう体はもうない。行きたいところにどこでも行ける。さぁ行ってこい、という顔ですこしだけ笑うエリック。完璧な映画、ここにあったのか…。
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