ツクヨミ

バッドボーイズのツクヨミのレビュー・感想・評価

バッドボーイズ(1995年製作の映画)
2.3
"ハリウッドの破壊王"の片鱗がバリバリの痛快バディムービー。
大都市マイアミにある警察署から押収されたヘロインが強奪された。奪還任務のためにマーカス&マイクのバディが投入される…
マイケル・ベイ監督作品。今では"ハリウッドの破壊王"と称されるマイケル・ベイ監督が最初に撮った作品を鑑賞、たしかに今作の破壊描写はこれからのベイ監督の軌跡の片鱗を感じさせた。
まずオープニング、黒人仲間のマーカーとマイクが走行中の車内で繰り広げるくだらない会話劇から始まる。バッドボーイズシリーズと言えば王道の凸凹バディもので気の利いたジョークでけっこう笑わせてくれるシリーズだ。この会話劇から作品全体の雰囲気をしっかり感じられるのがまとまっていて良い感じ。
しかしそこからの前半中盤はバディの凸凹要素がキッチリハマらないというか話の展開もあるが2人の中が悪くなっていく…話の展開は早いがわりかしコメディ映画ばりにダラダラしている感じがしてちょっとイライラした。だが後半、バディの関係とマーカスの奥さんや証人ジュリーの昼ドラ展開が最悪の頂点回を迎えた瞬間に始まるドンパチ射撃合戦からは最高に盛り上がる展開が待っていた。前半中盤のダラダラを吹っ飛ばすように進む捜査からのマイケル・ベイ節全開の爆発描写は実に爽快、そしてラストの緊迫カーチェイスでスカッとキメて終わるのだ。エンタメアクション映画としてメリハリが効いた実にマイケル・ベイの映画だった。
また今作はマイケル・ベイ監督お得意のキャラクターをぐるっと回すようなカメラワークは相変わらず存在している。そしてアクションシーンで顕著なカットバックの多様による派手なカメラワークや、顔面クローズアップとロングショットの使い分けなど撮影に関してもけっこう楽しく見られる作品であることも間違いないだろう。
シリーズものとしてはまあまあだが、カメラワークと爆発描写が最高にマイケル・ベイしていてなかなか満足の仕上がりだった。
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