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わが青春のアルカディアのsithmaroのレビュー・感想・評価

わが青春のアルカディア(1982年製作の映画)
3.5
石原裕次郎の高額ギャラが話題になった映画。
当時小学校高学年だった私からすると、一応『太陽にほえろ!』や『西部警察』でよく知ってはいたが、そのニュースを知っても「ふーん…」くらいにしか思わなかった記憶がある。
後に円盤を購入して改めて鑑賞したが、冒頭のわずか5分程度のシーンでギャラ1000万はさすがに馬鹿げているとしか言い様がない。

映画全体を通して観てもつまらなくはないのだが、『銀河鉄道999』や『さよなら銀河鉄道999』と比較すると見劣りする。
登場キャラ達が猛烈に格好いい、あるいはいい意味で個性的であるだけに、凡庸なストーリーになってしまったのは残念。

それとこの作品が物語の序章にあたるエピソードなのだから仕方がないのだが、ゼーダとの決着がついただけで「本当の戦いはこれからだ!」みたいな締めくくりはちょっとモヤッとする。
それでも続編であるテレビシリーズの『無限軌道SSX』が面白ければまだ良かったのだが、そちらがコケてしまったのでモヤモヤ度が増してしまっている気がする。

ただ、色々と文句はつけてしまったが、ハーロックの格好良さは文句がない。
ストーリーがそこそこでも、ハーロックさえ格好良ければそれでいい。
この映画はいい大人がストーリーを楽しむ映画ではない。
拗らせた大人達がハーロックの格好良さに酔いしれる映画だ。
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