MATAO

学校のMATAOのレビュー・感想・評価

学校(1993年製作の映画)
4.3
山田洋次監督が下町の夜間中学を舞台に描いたヒューマンドラマです。
西田敏行演じる黒井先生と様々な事情を抱えた7人の生徒たち。
教師も生徒も、裸の心でぶつかり合うような、そんな教室です。
一人ひとりが適材適所というか、とても役にハマっています。
田中邦衛演じるイノさんはいろんな事情で勉強する環境がなく、50代になってから読み書きやかけ算を学びにこの学校に来ました。田中邦衛はこういう苦労してきた人の役が似合います。

前半は、卒業文集を書きながら回想するという形で始まります。回想中のエピソードはモデルになった人物の実話が元になっているらしいです。
後半は、一人の生徒の死をきっかけとした、「幸福」とは何かを考える授業です。
結論が出るわけではないけど、みんなで考えることが授業です。
私も見ながら考えたので、この授業に参加したような気がしました。
とてもいい授業でした。

かなり久しぶりに鑑賞しましたが、静かないい映画だと再確認しました。
監督の名前を伏せても山田洋次だとわかるような映画でした。
filmarksのあらすじがとても沁みる名文でした。
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