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ナチュラル・ボーン・キラーズのAKのレビュー・感想・評価

2.8
「人類史上最も暴力の世紀だった20世紀の、そしてメディアと資本主義が暴力と結びつく90年代を描くのだ」というオリヴァー・ストーン監督の心意気は見事であるし、その映像表現が当時としては大変斬新だったことも想像できるのであるが、いかんせん今観ると古臭い。

原案を担当したタランティーノが最終的な脚本に激怒したのもよくわかる。タランティーノの暴力のスタイリッシュさはないし、リンチ『ワイルド・アット・ハート』のセクシーさもない。

ストーンのよさは『ウォール街』や『プラトーン』のような問題の中枢を描く際に発揮されるのであって、それが生み出す事象や文化を描く才能はあんまりないと思う。『ドアーズ』もあんまりだし。
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