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ノートルダムの鐘のmkのレビュー・感想・評価

ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)
3.9
作品の存在は知っていたけれど、どんなストーリーか全く知らなかった。そして、エルメラルダというこんなに素晴らしいキャラクターが90年代の時点でディズニーにいたなんて。プリンセスの部類には入らないからか、ディズニー(プリンセス)の女性表象を考察する際にも、殆ど登場してこない。しかしすごく先進的なキャラクター。自ら声を上げ、連帯し、信念を貫く。

他のプリンセス映画と違って知名度が低めだけれど、一度は観るべきディズニー映画。ジプシー(今はロマ呼ぶべきか)への差別や貧困など、問題提起がしっかりなされていて、すごく考えさせられる映画。
今でもヨーロッパでは多くのロマが路上で生活しているけれど、ロマに対する偏見は今も根強い。実際、日本でもジプシーというと、詐欺や窃盗のイメージがある。たしかに、そのような犯行を侵してしまう人もいるけれど、それはジプシーとイコールにはならない。ヨーロッパに行くと多くのロマを見かけるけれど、一度も被害を受けたことはないし。この映画を観れば、「ジプシーが〜」と一括りにして話すことはできないはず。

色彩がすごく綺麗で、絵が細かくて、見応えもある作品なので、子供から大人まで(どちらかというと大人向け?)楽しめると思う。

以前、パリに旅行した際、ノートルダムには行かなかったのだけど、すごく後悔しているので、次は必ず行こうと思う。
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