STS0131

ノートルダムの鐘のSTS0131のレビュー・感想・評価

ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)
4.0
ヴィクトル・ユーゴー著『ノートルダムのせむし男』をベースにしたディズニー映画。96年の作品ながら今見ても最新作と見紛うばかりの画力と演出力は筆舌に尽くしがたい。ユーゴーの作品だと『レ・ミゼラブル』が有名だが、構図としてはかなり近い。Hunch Backがせむしと訳されその言葉が日本では放送禁止用語にあたることから、地上波で放送されないという噂もあるが、ディズニー作品群の中ではテーマパークで取り上げられることもほぼない理由は作品を見ればよくわかる。皆が目をそらしたくなる、臭いものには蓋をしてきた、人間の差別の歴史。『人と違うことがどうして駄目なのか』と歌うエスメラルダはきっと黒い聖母なのだろう。すべての価値観が逆さまになる道化の祭り。神はいるのだろうか。そばにいるのはガーゴイルたちだけだ。
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