エリーン

ヒートのエリーンのレビュー・感想・評価

ヒート(1995年製作の映画)
4.9
デニーロとパチーノのどちらの演技も物凄かった。もうこんな域までできる役者はハリウッドにはいないと思う。皆この2人あたりの演技レベルを念頭に、できてると思って鼻にかけている役者か、できないんだ!と焦燥感にかられている役者ばかり。
デニーロとパチーノの初対面シーン、2人の演技の素晴らしさに息を呑む。誘われた側だからか僅かに心の距離を後ろに取りながらも、お互いビンビンに繋がりあう不思議な感覚を楽しんでいるニール(デニーロ)側の演技が特に繊細で驚く。
パチーノの顔もすごい。銃撃戦中やニールを追って走る時の表情。
ヴァルキルマーのサイボーグみたいにタフな強さも大好きだった。特に昼間の銀行強盗後の銃撃戦、一瞬笑顔になった瞬間からの即時ライフルはしびれるー!クリスに"来ないで"と伝えるシャーリーンの2人の美しいバルコニーでのシーン、車で待っていたイーディを銃撃戦から守る為に見つめ合いながら遠ざかっていくニールと2人のシーンなど、ジワジワくる美しい場面の連続。
1ポイント低いのは、マイケルマンもしかしてレオンを見てナタリーポートマン出そうとしたのかな、という感じで、終盤の彼女のシーン、もちろんヴィンセントの変えられないさがを表現するのにすごく重要なんだけど、なんかしっくりこなかった部分から。
それにしても、大名作。本当に美しい作品だった。
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