ニール(ロバート・デ・ニーロ)率いる仲間たちは現金輸送車を襲うが、新入りのウェイングローが警備員を射殺してしまう。その後、ニールは恋人イーディ(エイミー・ブレネマン)のために最後と決めた強盗で、裏切りよってヴィンセント(アル・パチーノ)率いる警察に囲まれ壮絶な銃撃戦になる。生き残ったニールは裏切り者への復讐に動く。
日比谷の映画館で鑑賞したことを覚えているが、デ・ニーロとパチーノ、それぞれの役の人物像を深掘りする時間が長かった印象がある。
この2人の共演は映画好きにとっては衝撃的だったし、とにかく期待が高まった。
2人がカフェで向かい合って一触即発の状態で会話するシーンは、それだけでドキドキしてしまったし、奇妙な共感と友情に説得力があった。
普通には生きられない人間達の苦悩と決意、ラストの表現が難しい感動は、この2人だから伝わってきたと思う。
そして劇中のクライマックスは、マイケル・マン監督のこだわりが盛り込まれたシーン。銀行強盗からの銃撃戦はあまりに凄まじく、自分にとって今も変わらず映画史上最高の市街地銃撃戦だ。
脇を固める俳優陣も素晴らしかった。ヴァル・キルマー、トム・サイズモア、ダニー・トレホ、ジョン・ヴォイト、ウィリアム・フィクナー、アシュレイ・ジャッド、ナタリー・ポートマンとそれぞれ単独の演技がしっかり画になる人々が揃っていた。
年に一度は必ず観たくなる映画だ。