ロバートデニーロ演じるニールが指揮するプロの犯罪組織が現金輸送車から多額の有価証券を強奪したことから始まる。
アルパチーノ演じるビンセントはニールの犯罪行為の巧妙さに脱帽するとともに絶対に逮捕してやると密かに仕事に対する闘志を燃やす。わずかな証拠からニールが犯人だと見極めていく展開がとても妙。しかしニール逮捕に一歩近づいたと思ったら彼自身も全く引けを取らない逃避行動を取る。
そして、映画史に残る中盤の銃撃戦は実際の銃を使い、道路を封鎖して撮影した事もあり、緊迫感MAXになっている。これに関しては言うまでもなく観てみて欲しい。
しかし、この映画の最大の見せ場は銃撃戦ではなく、アルパチーノとロバートデニーロがカフェで対面するシーンであると思っている。ニールを逮捕する完全な証拠がない中でのなんとも言えない緊張感だったり彼の心に響く名台詞は素晴らしい。
そして終盤、単なる勧善懲悪の映画に終わるのではなく、アルパチーノとロバートデニーロの愛した女性に対する想いや別れ、そして仕事への執着にある種の共感性を帯びたラストは何ものにも言い換えられない素晴らしいものになっている。
ぜひ観てみてください!