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トリコロール/青の愛のヒラリーのレビュー・感想・評価

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)
3.7
やっと手を付けたトリコロール3部作…
トリコロールの青 自由をテーマとして愛の喪失と再生の話
自動車事故で作曲家の夫と娘を失ったジュリー
病室を出て窓ガラスを割って騒ぎを起こした隙に薬の大量摂取を試みるも失敗、死にきれない。
家も家財道具も引き払い、夫の未完の遺作である協奏曲の楽譜も破棄し、持って行ったのは青いシャンデリア一つ
部屋を借り、新しい生活を始めるも協奏曲が耳から離れない。
TVでは夫の同僚が協奏曲を完成させると話し、生前夫の隣に映る見知らぬ女性の写真
一度に理解出来ない情報が入り、こちらもこの後どうなるのやらと。
全体通してドライな印象を受けるジュリーも家族を愛してた(後追いや死ぬ間際の話からして)だろうし
未亡人になってから夫の同僚とのセックスは悲しみの穴埋めの様なもので、それでもまぁ埋められないから割り切っていなくなったというのが女性心理だなと。
普通なら夫が不倫した挙句子供作った事を知ると絶縁だけど死後に知ってしまってどうしようもないし、逆に言ってしまえば亡くなったからこそ作曲時に彼女が前に出て来れるということなのかとも考えたり。
殆ど表情を変えなかった彼女の口元が一瞬笑ったように見えたのはゴーストライターであるという裏付け…?言及されてないから分からないけど。
一人になったからこその自由、解放という風にも見えた。
にしても女は強い。
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