えりみ

逃がれの街のえりみのレビュー・感想・評価

逃がれの街(1983年製作の映画)
4.1
WOWOWで。
水谷豊に思い入れはないが、松田優作特集で知った監督に原作があの北方謙三と知り録画。柳ジョージが音楽を担当してるとクレジットに出てテンションUP。今作の水谷豊は今の染谷将太と感じが似てた。
冒頭から島田紳助が現れてエ⁉と。80年代はチョコチョコ映画出てるみたいですね、私は「風、スローダウン」からしか知りません。今作ではチラ見したことのあるガキ帝国の彼が社会人になったみたいな役どころ。最初だけかと思ったら後の方でもう一回登場。
紳助はおいといて他キャストはなかなか豪華。当時の日本アカデミー賞で田中邦衛が助演男優賞にノミネートされたとか、納得。あとは阿藤快が華麗なボクシングを披露したり(あの体格で元ボクサーて日本じゃ相手おれへんやろ)、財津一郎が水谷豊と長々としばき合ったり、絵沢萠子が出てきたのにベッドシーンで裸になるのはアイドルの甲斐智枝美だけだったり。夏八木勲が「夏木勲」でクレジットされていたのが意外。
真っ赤に吹き上がる噴水のシーンもびっくりしたけどラストシーンもなかなか衝撃的で無常感たっぷり。
ザ80年代の映画って感じではあるけど、「一度貼られたレッテルは簡単にはがれない」ってところはSNSが発達した今の世の中の方が実感する話ではある。
「サラリーマンがヨット欲しがっちゃダメなのかよ!」


北方謙三には本業のハードボイルド小説よりもHot-Dog PRESSの人生相談「試みの地平線」で勉強させていただきました「ソープに行け!」
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