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クリクリのいた夏のmhのレビュー・感想・評価

クリクリのいた夏(1999年製作の映画)
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WW1後のフランスの田舎町を舞台にしたおっさんたちの友情ムービー。
賢明なおっさんも、不細工なおっさんも、裕福なおっさんも、けんかっぱやいおっさんも、でてくるおっさんたちがみんな仲良くなる。微笑ましい。
もしかするとこれはフランスのフォークロアファンタジーなのかもしれない。
邦題のクリクリは、作中に登場する病弱の少女の名前。顔貌が整ってるわけじゃなく普通の子でかわいいんだけど、主役じゃなかった。
ちなみに原題の直訳は「湿原の子どもたち」とのことなんだけど、おっさんたちの友情以外に描かれているものはない。
WW1の塹壕戦で大変な目にあったというプロットがあるものの、戦争の暗さみたいなものはなかった。
しかしラストのナレーションで、WW2でけっこう死ぬことが知らされる。
ただし、話者である「湿原の子どもたち」に戦争被害はなく無事だったことも間接的に伝えてくれる。
ようするに、WW1とWW2の間に差した短い日差しみたいなものを描いてたのだ。
監督のジャンベッケルは、ジャックベッケルの息子なんだね。
この映画がフランスでスマッシュヒットして、その続編的な企画で「ピエロの赤い鼻」というわけか。納得。
明るく楽しく面白かった!
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