ひさと

イヴォンヌの香りのひさとのレビュー・感想・評価

イヴォンヌの香り(1994年製作の映画)
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愛しすぎるか、愛が足りないのが人間だよ。

見終えた後、綺麗だったなど表面的なことの感想しかなかったのだが、上の一文を頭の中で唱えているうちにひしひしと、感情が滲み出てきた。

香りを嗅ぐことによりその時の記憶等がフラッシュバックするプルースト効果。映像なのでその現象とは異なるが小学生の夏休みを思い出す。
幼い頃というのは誰彼構わず人に声をかける、またかけられることも多いと思うのだが、夏休みというの旅先、この映画と同じホテル内での出会い。僕は同じ旅行客かと思われる人と目が合い会釈する。結局僕はその人が(誰)なのか知る由もなくまた夏を楽しむ。そんな思い出がじわじわと思い浮かんできた。

この映画は伯爵、医者の2人の男から見られた映画だと思うんだけど、その2人に少しずつ肩入れをしてしまう。 夏に愛すること、冬に愛すること。季節の香りを思い出した。
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