ねこ

「A」のねこのレビュー・感想・評価

「A」(1998年製作の映画)
4.0
「卑しい顔」と「傲慢な顔」が正義という旗を振りかざして「困惑顔」を駆逐する様を見た
そこしか見ない人とそこだけは見ない人が噛み合うはずもなく、その間にいる「訳知り顔」にもまた違和感を覚える

本質を見極めて悩み考えることよりも感情を優先しがちな我々は、結局のところ自分で自分の首を絞め、その果てに今の閉塞感があるのではないだろうか
一方で、すぐ傍に在った悪から目を逸らし続ける「困惑顔」には現実逃避という言葉が浮かぶ
居場所を追われて追われて彼らは、いったいどこへ行き着くのだろう

潔癖症にはストレスだらけの135分
自分はどんな顔をして画面を見つめていたのやら…
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