オウム真理教の中にカメラが入ったのが、このドキュメンタリーの売りだったと思う。しかし、内部と言っても、すでに麻原彰晃などは逮捕されているわけで、残った信者の様子やインタビューはさほど面白いものではない。まったくオウムの実態に迫れていない。
ところが、信者たちを取り巻く警察官、オウム施設周辺住民などの日本国民の面白いこと！自分たちの独善的な考えを信者たちに押し付ける場面に、当時の、あるいは現在も続く日本国民の精神の傾きを見ることができる。そういう意味で貴重な記録だ。
上記の点に絞って編集したら、傑作になっていただろう。
