自然な姿を黙々と撮り続けると言うよりは、カメラの向こうで起こっている現実と被写体の生の声を強く訴えかけてくるタイプのドキュメンタリーだった。
本軸とは関係ないかもしれないが、警察との騒動を捉えた証拠映像を証拠として提供することを決めたシーンが刺さった。事実を伝える役割を負った人間の信念が見えた気がした。
本編の内容について感想を述べることはとても難しいが、荒木氏は強い信念だけで生きていた人でなければ、葛藤だけを抱えて生きていた人でもなく、だからこそ答えを出せない辛さがあったのではないかと感じた。
一つのもののみを信じていたら、それがなくなった時目の前が真っ暗になるのかもしれない。