簡単に内容を説明するが、三部作の『Black Spot』は短編で、その後、『Here is not there 』、そして、『Red Roofs 』が一番長くなっている。
まず、 Black Spot( a place on a road that is considered to be dangerous because several accidents have happened there) イスラエル人の二人が、ベドゥインの住んでいる地域とイスラエル境の幹線道路を運転していて、ベドゥインの子供を引いてしまう。不可抗力のような事故であった。二人は子供を砂漠におきざろうとするが、トラックがスタートしない。ベドゥインの人々(男性のみ)が次から次に現れて、二人は逃げられなくなる。子供の母親は泣いて子供のそばにそばに行くことを男性の一人に拒否され、砂漠で泣き続けている。その間、二人とベドゥイン民族の男性たちがお互いに睨み合っている。私は金で解決するかなと思って見ていたが、金ではなかった。スペアータイヤだった。スペアータイヤを吟味したベドゥイン民族の男性たちはそれを転がして砂漠に戻っていく。一人の男性が泣きくずれている母親の枯れ木の上に自分のシャツを脱いで、女性を日陰にして置きさる。 この意味はなんなのか? 幹線道路はユダヤ人の土地とベドゥインの土地の境にしている。タイヤ一本が子供の命と引き換え?
次はHere is not there 簡単に書くとドイツ人の女性がベドゥインの男性と結婚してベドゥイン民族と住んでいる。子供が二人いるが、ドイツに子供を連れて帰りたがっている。シャイフ(Sheikh,長老・族長)の会議で、離婚をやめろと。長老はこの結婚に初めから反対していたらしいが二人は結婚したと。結婚前は晴れた惚れたで二人は楽しそうにラクダに乗っているが、結婚後は男はイスラム教、男社会、の掟に従わせて女の愛情は冷めてしまったようだ。そして、ドイツ女性は夜中、子供を連れて逃げ出す。(これは夢の中の出来事のようで、最後は男に捕まって殺されるようだ)この夢を見たのにも関わらず、女性は夜中子供を連れて立ち去る。惚れて結婚してもその後、民族に合わせて郷にいれば郷に従えで生活をするのは容易でない。この地域のベドゥインはかつての遊牧民族生活ではないが、イスラエルの民とまじ合って生活していない。自治区に住んでいる。