ちゃみろー

かくも長き不在のちゃみろーのレビュー・感想・評価

かくも長き不在(1960年製作の映画)
4.5
女の細腕でパリのカフェを切り盛りするヒロインの店の前を通る記憶喪失の浮浪者が、16年前にゲシュタポに捕らえられたまま戻ってこない夫の面影を宿しているという戦争ドラマ映画。ヒロインが男を夫と確信した後のストーキング行為がやたらセンシティブ。本人かどうかは知らんけど、優しそうないい人だし、一緒に暮らせばいいじゃんと思ったけどね。昔の人はストレートに「アンタ、早く私を思い出してよ!」とか言わないね。切り絵のプレゼントのシーンの二人の笑顔がたまらない。戦争から帰らない夫が記憶喪失で別人として生きてたという映画はいくつかあるけど、この時代は実際に戻ってこない夫を待つ未亡人が映画で心を慰めていたのだろうと思うとジーンとくるものがある。デジタルリマスター版の画質と音響が切なさを増している。
2018.7.22 WOWOW(録画)(字幕)
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