がみおー

日本のいちばん長い日のがみおーのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
3.6
存在こそ知っていれどなかなか観ないうちにシンゴジラが先に来てしまった結果。本編が始まってすぐに分かる既視感。本当に庵野監督はこの作品をそのままそっくりオマージュのレベルでゴジラ作品に持ち込んだのだなあと、改めて考えるとなかなか挑戦的な試みだったのだなあと感じるばかりである。FWには遠く及ばないが(及ばなくていい)

テンポよく会話、シーンが組まれており、演出の妙で白黒映画ながらもひたすら内容に引き込まれる。

内容としてはとにかくクーデターを起こそうとした近衛師団などの奴らが正気の沙汰ではないということ。個人差はあれど旧日本軍というのはここまで洗脳に近い形で組織化されてしまっていたのかと考えると恐ろしい話である。「まだ特攻隊を出せば必ず戦争に勝てます」なんて台詞には嫌な鳥肌が立った。


ポツダム宣言を承諾した結果今の日本がある訳で、果たしてそうでなかった未来は今より良いのか悪いのか…それは判断しかねるが、あの日本でいちばん長い日、誰もが日本の未来を思っていた事には間違いないのだろう。