日本のいちばん長い日の作品情報・感想・評価

「日本のいちばん長い日」に投稿された感想・評価

isis2315

isis2315の感想・評価

4.7
歴史に興味があってもなくても面白いけど、歴史に興味は持つべき。
やっぱり黒沢さんが良い。
この時期が来ると必ず思い出すのがこの映画。
終戦を迎える1945年8月15日。
この日の裏で渦巻く様々な人間模様。日本の運命の日に一体何があったのかを鮮明に描き出す作品。

2時間半を超える長尺ながらも、緊張感は全く途切れず、凄まじい熱量を放つ展開に目が離せません。
登場人物も多いのにも関わらず、豪華なキャストが多く演じてたこともあり、一人一人が印象に残る立ち回り。

少し事実と違う箇所もあるみたいですが、このような出来事が本当に終戦の日に起きていた事に驚かされます。

この映画自体も終戦から僅か20年ほどしか経っていない時期での製作。
スタッフもキャストも当時本当に終戦を迎えた経験のある人ばかりということもあってか、画面越しに大きな熱意を感じました。

日本人なら誰もが一度は見ることをお勧めする邦画界屈指の名作です。
ずっと観たかった作品。

この映画は、終戦前日の昭和20年8月14日正午の御前会議から翌15日正午の玉音放送までを描いた作品。まさに「日本のいちばん長い日」だったわけで、その"長い日"をなるべく心に刻むべく、終戦記念日前日の今日、鑑賞しようと前々から決めていました。

観て良かったと思います。ただ観るだけでなく、こうして終戦を意識して、戦争を意識して作品を観れて本当に正解でした。

ポツダム宣言受諾をめぐる、政府首脳の画策と青年将校たちのクーデター。そして、昭和天皇の御意向が克明に描かれております。

終戦から22年後の1967年公開。戦争の記憶が生々しく残る日本人に向けたこの作品は、戦争の死者を悼み、戦争を嘆き、将校たちの愚行に遺憾の意を示した、当時の人たちのシビリアンコントロールだったと思います。

戦争を知らない私たち。誰に感謝をすれば良いのか分かりませんが、このような作品で歴史を振り返り、先の戦争でたくさん方が亡くなった事実を忘れず、鎮魂の祈りを捧げることが、平和を受け継ぐ秘訣なのかも知れません。

少しレビューとは逸れましたが、そういう戦争の想いは別にしても、この作品は本当に素晴らしいものです。

とにかくキャストが豪華。僕が大好きな三船敏郎さんをはじめ、東宝のスターがズラリ。この時代の色んな作品で主役を演じたような方々が、アベンジャーズみたいな感じでたくさん見られます。

脚本は「七人の侍」をはじめ、黒澤映画を多数書かれてきた、橋本忍さん。ですから物語は重厚感があり、分かり易く面白いです。あの膨大な出演者とセリフをよくあそこまで分かり易くまとめたものだと感嘆してしまいます。

そして監督は、岡本喜八さん。本当、今観ても古臭さを一切感じない演出。構図、アングル、テンポ、などなど。全てが今の映画にも通ずる… いや、昨今の映画に影響を与えたと言っても過言ではないはずです。

現に「シン・ゴジラ」のテロップの多様は明らかに今作からのもの。そのことは前々から庵野秀明総監督も公言されていましたし、岡本喜八監督の写真も牧悟郎という役で作品に出しているわけですから、オマージュというかリスペクトの深さが、そのことからでも感じられます。

とにかく観てほしい、知ってほしい。
目を背けたくなるような場面もあるけども、それが真実だと思って心に刻んでほしい。

戦争を経験された方々が創り出した、戦争を終わらせる映画。

将校たちのクーデター騒ぎには正直ムカムカしましたけど、誰かのセリフで救われました。

「今日は日本帝国軍の葬式だ」と…

日本帝国軍の死(終戦)をもって、間違いの時代は葬り去られたのだということ。

終戦の日というのは、その過ちを忘れてはいけないということ…
み

みの感想・評価

4.0
終戦記念日が近いので鑑賞。
ポツダム宣言受諾から玉音放送までの道のりが無知であったため、登場人物が多かったり、展開や言動の理解が難しかった。
しかし、70年前に生き抜いた人々が、どんな苦しい悔しい思いを持って自国の将来を考え決断したことであったか、視聴後はずっしりと残る映画であった。
戦争もの、見たいって全く思わないけど、見なきゃいけないと思い鑑賞。

日本がポツダム宣言を受諾するに至る1日。
こんなぎりぎりまで本土決戦の可能性があったとは、、
反逆、切腹、玉音放送レコード持ち去り未遂、、
無事受諾できたこと、ほぼ奇跡です、、

でも1番の感想は、昭和天皇が、しっかりと人の心を持った方でよかった、、
そして周りの重役全員も、そのお心を遂げようとしてくれてよかった、、

そして俳優陣がすごすぎます、
魂の入った眼。
現代で、あんな演技できる方々いるのかな、、
2015年版も、来年のこの時期に見てみたいと思います。
Runa

Runaの感想・評価

4.0
1967年に公開された本作品。第二次世界大戦終結に関する、まるでドキュメンタリーのような素晴らしい作品でした😊

天皇による玉音放送が流れる寸前
未遂クーデターが起きていたとは、
恥ずかしながら知りませんでした(/ _ ; )

日本国の戦況はかなり劣勢で、にも
かかわらずポツダム宣言を受諾すべ
きか決断を下せない政府。
こういうシーンでの誰も責任を取り
たくない様子などリアルだったなぁ。
そして天皇の御聖断により降伏する事に。

(それが2度も原爆落とされた後なんて…)

しかし、すんなり玉音放送録音とは
ならない。
日本が降伏する事を承服できない若
い陸軍将校たちがクーデターを起こ
す。それもかなり激しい。

彼らは、天皇やお国の為、戦争に勝つ事こそ正義だと身体中に刷り込まれた陸軍将校達。
例え間違った道でも、一旦走り出したら引き返せない集団の怖さ。
それが正義であると信じるしかなかったのだろう。
愚かで虚しいと思いつつ、そこまで追い込んだ戦争が憎らしい。

昭和の時代というと最近はノスタルジーを感じる。そして良き時代のイメージを描きがちだったけど、実際には戦争によって翻弄され多くの命を奪い、奪われた時代でもあったのだなぁと。

明日、明後日とお墓参り行がなくちゃね。
まさに日本帝国の葬式
各々が覚悟を持ち、行動し、命を懸けた。

あれから七十数年、人の本質はそんなに変わらないはずなのに、反戦教育を徹底的に受けた私にはあの時代の尽忠と國體護持の感覚がわからない。反乱軍が愚直な狂気にみえてしまう。
しかし、自分が仮にその時代を生きていたら時代が掲げた正義を鵜呑みにしていただろう。
人は環境の生き物なのだろうか。

時代を変えるのは簡単なことではない。多くの屍と先人たちの意志の上に今の日本があるのだと知った。

「生き残った人々が二度とこのような惨めな日を迎えないような日本にーーなんとしてでもそのような日本に再建してもらいたい。」
「未来は未知数」

今の世に武士はどれだけいるのだろうか
日本人は今の平和と引き換えに何を無くしたのだろうか
幕末から150年、終戦から73年
また激動の時代があるのだろうか
その時誰が何を思い信じて動くのか団結するのか個別で動き出すのかはたまた流された集団心理で考えぬ集団になるのか
命を投げ打って何かの為に動く日本人はどれだけいるのだろうか
戦争は悪いこと それは分かる
愛するものを守る為に戦うことは何処までが正しいのかは正直言ってさっぱり分からないしどこまで出来るのかも全く自信がない
妻の為には無理かもしれないけど子供達の為なら法を犯すことでもしてしまうかも。
一級のサスペンスアクション巨編としてもとても見応えがある。観たあとグッタリだ。青年将校を演じた黒沢年男の尋常ならざるイッちゃってる眼が3Dのようでいつまでも残り、国がシビリアンコントロールを失った様を象徴してもいる。
8月15日に観てほしい映画NO.1。
恥ずかしながら、こんな終戦があったなんて知らなかった。

橋本忍さん、ご冥福をお祈りします。
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