日本のいちばん長い日の作品情報・感想・評価・動画配信

「日本のいちばん長い日」に投稿された感想・評価

taka

takaの感想・評価

5.0
立場、考え方の違いはあれ、あの頃の日本人は皆、真剣に命をかけて日本のことを考えていたのだなと痛感します。
今の日本人をこの方々はどんな思いで見ているのだろう。。
玉音放送を耳にしたのはほとんどが映画の中でだったしそれだけ多くの映画でこのエポックは取り上げられてるのだけど、そこに至る24時間にどんな事があったかはこの作品で初めて知って仰天したもんだ。リメイク版も観たけどやっぱりこっちの方が凄まじい。町山映画塾の制作秘話が激しく面白くてまた観たら、なんかそれぞれの立場にいるありんこ達がそれぞれの立場につき動かされてるだけのようで、面白いよりも哀しくなった。徹底して権力下の個の抵抗と哀れを描く岡本喜八が権力側を善良な感じに脚色し、かたや一般市民と権力者の中間立場の将校達を激しくクレイジーに描いているのは凄い。黒沢年雄と天本英世の異形は夢に出るレベルで終盤登場の加山雄三が異次元的にマトモに見えた。ありんこにも色々いるねとソラリスの海なんかは思うだろう。
戦争は簡単に始まるが終わらせるのはほんと大変…。オフィシャル文書を作り終えた時の大臣たちのドッと出た疲れや、天皇のお言葉にクゥっと涙する姿、真夏のジリジリした暑さに緊張の汗。モノクロ映画なのに匂いまで伝わってくるような。
淡々と事実のみ忠実に描いているけど、反戦のメッセージを込めに込めた岡本喜八や役者の気概がひしひし伝わってきました。

後半の宮城事件は観ているのが辛かった。無敵の日本を信じていたが故に、戦いを続けるべきだと決起を起こす陸軍たち。失った仲間のことを思うばかりに、その純真さ故に、ジワジワと狂気に蝕まれていく若い兵たちが悲しい。

映画一本通して、阿南惟幾スポットがよく当たっていたと思う。彼みたいな上司がほしい。み終わったあとも色々と知りたくて阿南惟幾のWiki見てたら泣けてきた。
あと森赳中将の息子がテレビで「この事件に関わった者に恨みはない」と発言したというWikiにも泣けた。
間違いなく邦画史にそびえ立つ作品というか、凄い物を見た。どれほど史実に基づいているのか分からない。そこは重要ではない。テンポの速いカット、早回しの印象的なセリフ。1967年というまだ戦争の陰が残る時代だから作れたのかもしれない傑作だ。岡本喜八はこれが初めてだからぜひ他の作品も観たい。
227 2019/6/30 シアタス調布
敗戦を受け入れ、天皇陛下のお言葉で国民に告げる玉音放送が流れるまでの日本政府と軍の緊迫と混乱。
人間の感情にも慣性の法則。
目標や理念や行動を簡単には変えられない。連帯を強いられ精神的に追い詰められた軍人はなおさら。
リメイク版も観よう。
平和万歳。
モノクロが戦争の暗さを際立たせる。鑑賞後、真っ先に思い出されるのは台詞でもラジオ放送でもない。見えない未来に戸惑う人々の表情だ。
てる

てるの感想・評価

4.5
面白かった。
天皇が国民に敗戦を伝えるラジオ放送の前日の話なのだが、こんなにもドラマチックでこんなにも熱い男たちの話があったなんて。
敗戦を受け入れられず、一部の者がクーデターを起こす。その気持ちが痛いほど伝わってくる。今まで戦ってきた意味、死んでいった者たちへの弔い、そういった想いがあるからこそ、敗戦をすんなり受け入れることは出来ない。
たぶん平和ボケしている我々なら、もう苦しまないで済むと、むしろ心穏やかになるかもしれないが、当時の兵隊たちはそうもいかないだろう。
一本気というか、純粋というか、お国のために命を懸けて戦ということを洗脳されてきたわけだし、そうでなくとも引くに引けないというとこまで来てしまっていたのだろう。
そう思うと、あそこで国民を想い、敗戦を受け入れた天皇、首相を始めの閣僚たちの判断は英断と言いたい。
この作品は反戦映画としても優れているけど、何よりも映画というエンターテイメントとして完成している。カメラワークも古臭くさくないし、ワンカットワンカット目が離せない。役者の本気とスタッフの本気が伝わってくる。
当時の役者は当然戦争を体験している人達だし、その演技に対する熱量は凄かったのではないだろうか。やはり、現代の役者よりも辛い時代を生きている人達だけあって、当時の生のお芝居がそこにはある。
今の役者を否定したいわけじゃないが、戦争に近い時代を生きた人でないと出せない味がある。それは育った環境が違うわけで当然そうだと思う。教育も違うし、食べている物も生活水準だって違うのだ。やはり、平和な時代で育った我々が綺麗な映像で戦争映画を撮っても真に迫ることはないだろう。辛い時代に生きた役者が演じ、白黒のざらざらな画で観るからこそこの作品は映える。これは唯一無二だろう。
この映画は毎年夏に放送するべきだ。
み

みの感想・評価

5.0
私の名によって始められた戦争を、私の本心からの言葉で収拾できるなら、ありがたく思う。
午前十時の映画祭10にて鑑賞。
2015年版が娯楽映画とするなら、この1967版はドキュメンタリー映画だと思う。
そう思うぐらい岡本喜八監督の後世へあの悲惨な戦争を繰り返しては行けない!と伝えようとする気迫を感じ取ることができる、。

終戦から22年での映画化。
昭和天皇存命中での映像化。(実際昭和天皇もご家族とご観賞されている。)
戦後すぐではないものの、先の大戦に対する反省や苦渋などを感じ取ることができる。
そして、何よりもスリル満載!
三船敏郎始めとする役者陣の熱量がたまらない!
157分という長さがあっという間に感じられる岡本喜八監督の手腕にも脱帽だった。
この手の映画によく用いられるナレーションが、臨場感を駆り立てる。
非常に心地良く重みのきいた声だなぁ、と上映中思い、エンドロールを見て納得。仲代達矢という豪華な仕様にも脱帽。

2015年版を見てから1967年版を見る方が、内容もスッと入り更に重厚感や僕が感じた凄みを感じ取れるのではないでしょうか。ぜひ!
はるぴ

はるぴの感想・評価

3.5
終戦までの日本のトップ達の苦悩を描いた作品。沢山の人を平等に追いすぎて入り込めなかったところがあった
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