なすび

日本のいちばん長い日のなすびのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
4.0
なんとなくめちゃくちゃ重そうだから岡本喜八の最後に取っておこうって思ってたんだけど、近くのGEOに置いてある岡本喜八作品がこれぐらいしかなかったのでもう見てみた!

しかしいつもの岡本喜八らしく全然重苦しくなく痛快でテンポの速い作品でホッとした〜確かにこれだけの重い内容で大人数のオールスターキャストによる映画なのでいつもに比べたら重めかもしれんが、いや全然やったわ〜
最初の会議シーンからテンポ早く目まぐるしく始まりあれよあれよこのまま行っちゃうの!?と思いきやタイトルがドーーーーン!めちゃめちゃかっこいい!!!痺れたァ、これはかっこよすぎるわぃ
その後もとにかくテンポが良くてむしろ早すぎてついていけん笑 何回も見らんと話理解できんそう

役者の演技アツすぎるしみんな汗びっしょりやし顔芸半端ない。ただ一回出てくる人とかの画面に飛び込んでくる勢いがもうオカシイ。この人そんな勢い必要?てくらいやしその顔もまた迫力がすごい。主に陸軍の下っ端の人たちの動きが大きくて顔芸もすごくてビビる。

三船敏郎とか笠智衆とかはあまり動かずじっとしているがそれが逆に威厳を放っていていい。
特にこの映画の三船敏郎は自分が今まで見た中では一番かっこいい、まず登場シーンからかっこよさ渋さがあふれ出ていて惚れる、というのも男が男に惚れるような憧れような気持ちである。また三船敏郎がオイシイ役というかやっぱ三船じゃないと抱えきれないくらいでかい器の男の役やってますわ。切腹シーンは目が飛び出る(わしのな)、すごい、すごかった、まじで腹を切ってるところ見せてる。しかもそれが映画のジャケットになってるのはちょっとウケた。とにかく三船敏郎に「この阿南についてこい」「阿南の屍を超えていけ!」などと言われてみたい一心である…!
笠智衆の飄々とした感じがいかにも総理大臣ぽくてよかった。一回めっちゃ顔アップになるところあるんやけどその顔が何を考えとんか全くわからんでめちゃめちゃ怖い、笠智衆のロボット感やはり怖い。眉毛違うと誰かわからん。

オールスターキャストすぎて5分に一回くらい知ってる人が出てきてウケるw
一番うけたのは加山雄三。一体いつ出てくるんだよと思っていたら超終盤でやっとこさ微妙な役で登場。なんか加山雄三が出ると気が抜けるな笑 やっぱりお坊ちゃま若大将は格が違うわ。
伊藤雄之助とか佐藤充とか出てくるだけで和む。喜八組尊い。天本英世のモゴモゴも愛おしいね

こんだけオールスターキャストで喜八映画にもよく出てた仲代達矢がなんで出ないんや、て気になってたけどWOWWOW映画塾で町山さんと春日さんが話してて「殺人狂時代で興行的にコケたから東映から干されてた」って言ってた(だから砂塚秀夫も出てないんかな)「肉弾」でもナレーターやし他の映画でも仲代達矢ってナレーションすること多いからまぁええ声なんやなあ、かっこいいよね

正直いうてでも長い!笑 結構後半見るの疲れてた…前半の会議劇の方が飽きずに見れたなぁ、後半はやっぱ顔濃い組が暴れるからキツかったんかも、、、女の人も出てこんし爽やかさ0だもんな……それが戦争というものでしょうがね

「シンゴジラ」も見るぞォ!
なすび

なすび