法月

日本のいちばん長い日の法月のレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
4.0
上映時間157分、モノクロ作品。
しんどそうだけど、歴史の勉強として観てみた。
が、面白い! すぐにストーリーに引き込まれてしまった。
スリル満載の群像劇。結果知ってるのにドキドキさせられる。
こう言っていいのか迷うが、上質なエンタメ作品だ。

「日本のいちばん長い日」、確かに...
秀逸なタイトル。この日から現代日本が始まったといっても過言ではないのだから....

もしあの日、無条件降伏してなかったら、日本はどうなっていただろう?
本土決戦にまで雪崩込んでいたなら...
逆に、もっと早く降伏してれば、沖縄、広島、長崎の悲劇はなかったのにとか、否が応でも考えてしまう。

血気盛んな陸軍青年将校たちが無条件降伏を受け入れられない気持ちはわかる。「この世界の片隅に」の、ぼんやりな主婦のすずさんさえ、天皇陛下の玉音放送を聴いてこう叫んだのだから...
(最後のひとりまで戦うんじゃなかったんかね? まだ左手も両足も残っとるのに! うちはこんなん納得出来ん!!!)

切腹は武士(軍人)の誉れか?... 美化していいことじゃないのはわかってはいるが、あの日、そうせずにはいられなかった人達の気持ちも忘れてはいけないことなんだろう。

あぁ、あの人もこの人も... 日本の男優勢揃い感、凄い。
顔は知ってても名前出てこない人も多数。
けど、個人的に一番印象に残ったのは、首相役の笠智衆でした。
法月

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