ポツダム宣言受託から玉音放送。
日本が終戦を迎えるまでを描いた作品。
何としてでも玉音放送を阻止し戦争の勝利を目指そうとする陸軍兵たちの抵抗がとても悲しかった。
生まれてこのかた戦争の教育しか受けてこなかったであろう若い兵隊たちには、もはや逃げ場はなかったのかもしれない。
内閣の大臣たちもプライド、立場、国民感情、弔い合戦など、、とポツダム宣言を受諾するかしまいかを討論していたにも関わらず、天皇の一声で自我を押し殺し敗戦を受け入れるという有様。
敗戦を受け入れる、受け入れないという問題の前に、この時代の"天皇陛下万歳!!"という風潮が恐い。
もし、昭和天皇が戦争を続けると言えばこのまま続いていたのか、と。
随所で見られる長い沈黙と緊張感、戦時中のラジオ放送のようなナレーション、カラーが主流にも関わらずモノクロ、など映画的にもとても魅力的な作品だった!
軍人とそれ以外の者とで髪型や顔の系統が違っていたのも面白い。
あと数時間での終戦を目の前にして飛んでいった空軍の若者たちの笑顔が忘れられない。