アマプラ鑑賞。
いろいろあるなぁ。どこから語ろう・・
小学校の時のヒーローの一人がファイロ・ヴァンスだった。「グリーン家殺人事件」が好きすぎてね。
今回このケンネル殺人事件は本も映画も初見。で、懐かしすぎる記憶を辿るくらいなもの。
だが、まずファイロヴァンスが「これじゃない感」がオレとしてはある。もっとペタンチックな嫌な奴だし(笑)、ウェービーヘアーでもうちょい中性的イケメン中年、をイメージしてたな。
調べれば、同主演でこの映画がシリーズ3本目。ふーん。って感じ。
この作品は1933年産。
そもそも。
90年前の映画にとやかく言っても仕方ないが、備忘録込みで書いておく。
まず歴史的資料としては良い。
トーキーになってほんの5、6年だが、ホント技術革新のスピードに驚くね。もう普通だもんな、セットアップは。
だが、それだけだな・・
「すげーつまんねー」
とボーっと眺めてたわ。
で、途中から「つまらなさ」の理由がわかった。それは、
「息がつまるから」
なんだわ。
テンポ、というにはあまりに性急で、ほとんど強迫観念のように展開するストーリー。
なにこれ、ダイジェスト?って感じ。
カメラポジションは生真面目にもコロコロ変わるんだが、それだけ。情緒もへったくれもなし。
息がつまる。
演技はそれこそ90年前なのでとやかくは言わない。が、みな早口すぎる。
監督は10年後に世紀の大傑作「カサブランカ」を作るマイケル・カーティス。
カサブランカがフロックであることを証明するような作品。事実彼はカサブランカだけだ。
この作品、まずココロが入ってないし、ただ技術を披露するだけのVシネのようだ。あるいはひたすら生真面目に原作をトレースしました、ってだけなんだろ。
この作品なにが良いだろう?
本当につまらんな