こたつムービー

幻の女のこたつムービーのレビュー・感想・評価

幻の女(1944年製作の映画)
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これは「怪作」の部類と言っていいだろう。

「殺人者」に続きロバートシオドマク作品に触れたがこの監督、バランスの悪さがウリなのか、それとも下手なのか味なのかわからんところがある。
殺人者でもそうだがとにかく「主人公の出し方がへたっぴ」だ。ある意味転がるプロットではあるが。

で、この監督、いいとこはいいんだよ。笑
フィルムノワール印な夜の尾行ショットにジャズの狂乱シーンもいい。
途中から割れる犯人といいこのバランス感覚は今になくホント怪作だし、もろもろ思うことあり。

初めてお見かけしたエラ・レインズさんのドン引きビューティーを堪能できる。しかし彼女のキャリアは短かったようでなるほどとは思う。美貌と演技力はなかなか両立しないこともあるのだ。
オープニングクレジットの音楽とフォントはまさに完全な当時モノとしてすごくいい。