浅野公喜

卒業旅行 ニホンから来ましたの浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.8
大学生が卒業旅行で来た東南アジアで大スターになってしまうコメディ。主演のユウジ・オダと金子修介監督(&スタッフ)との間で色々衝突やトラブルが有ったことでも有名みたいです。

現地に住む胡散臭いタケシ・カガの口車に乗せられあれよあれよと歌手デビューしてしまうわけですがデビュー作「湘南爆走族」の特攻服以上に派手な衣装で時に顔芸を披露しながら民族音楽風にアレンジされた「ペッパー警部」や「男の子女の子」「ヤングマン」等の昭和歌謡を歌うユウジ・オダの姿は強烈且つかなり貴重で、今では難しい(?)同性愛ネタ、日本に憧れ変な日本語のTシャツや変な解釈の日本料理を登場させ欧米に憧れる日本への風刺を盛り込んだりと中身が充実。現地(タイ)のエキストラを大量に集めたロケやコンサートもバブル崩壊後ながら今の邦画界には無い贅沢さが有るような気がします。

トラブルや権利関係(?)で配信やDVD化はされていませんが、日本に帰るかと思いきや・・なちょっと意外なエンディングも用意され面白い作品です。
浅野公喜

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