【映像重視のツケ】
BS録画にて。
健さんと勝新太郎の共演作。
健さんは健さんらしく寡黙で女に振り回されない役どころ。
勝は対照的に滑稽味のある、健さんに近づこうとする役。でも健さんは冷たい。女にも男にも興味がなさそうなのです。
これに梶芽衣子が絡んできますが、絡む必然性はあまり感じられません。最後近くでヌードを披露していますけど、カメラがすごく遠距離なので・・・。ただし一瞬だけおっぱいから下半身にかけてが近距離で映し出されています。
筋書きはいちおうあるのですが、あってないようなもの。
筋書きよりも映像のイメージを重視している作品だからです。
撮影場所やアングル、光の当たり具合などにかなりこだわりを見せています。
しかし、いくら筋書きは大事でないと言っても、このラストはねえだろう、と言いたくなる。あまりに投げやりなので。
こういうラストにしたいなら、途中で両主演のかかえる虚無感みたいなものをもっと描いておかないとダメでしょう。
筋書きを軽んじたツケが最後に回ってきた、といったところでしょうか。