SEULLECINEMA

新学期・操行ゼロのSEULLECINEMAのレビュー・感想・評価

新学期・操行ゼロ(1933年製作の映画)
4.0
『大人は判ってくれない』の原型ともいえるフィルムだった。寄宿学校の陰湿で気味の悪い抑圧を子どもたちが破っていくのが痛快でいい。教師を演じる役者たちが異形ばかりなのに対して、生徒を演じる子役たちがみな美しかった。クロース・アップを極力控えながら、ロング・ショットを多用して暴れ回る子どもたちを画面いっぱいに収めるのは見事と言えるし、ここぞというところでトラヴェリングを使ってダイナミックなショットを撮ったりする。単純に観ていておもしろかったし、やはり子どもたちの力というのは偉大だな、と感じた。
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