キミシマユウキ

オーロラの彼方へのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)
4.0
異常気象によってNYで発生するオーロラ。警官のジョンは事故で死亡した消防士の父親が遺したアマチュア無線機を見つけ使ってみると、その相手は死んだはずの父だった…

タイムトラベルを扱ったSF・ファンタジー・サスペンス映画。
フォロワー様のオススメで鑑賞。
タイムトラベル系の映画は大好きで以前タグでもまとめていたのでそちらに追加。
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少々大雑把な部分も見受けれられるもののやはりタイムトラベル系の映画は良作が多い。
今作の少し珍しい部分はその設定にある。
タイムトラベル映画といえば大きなタイムマシンを使って未来や過去に飛んだり、超能力的なもので念じれば飛べたり、または天変地異的なもので自衛隊が戦国時代に飛ばされたり、と様々あるがこの作品は”声”のみのタイムトラベルだ。
30年前と現在、同じ家の違う時間でコンタクトを取れるようになった父と息子の会話は序盤の十数分だけでも涙が出てきそうだった。
そして事故で死ぬはずだった父に助言をし、彼の運命が変わったところで物語の雰囲気も一変する。それまでSF・ファンタジー感動系だと思っていた自分を裏切る展開でタイムパラドックス&刑事サスペンスに変化していくので驚いた。消防士父と刑事息子の時空を超えた捜査線がいきなり開始されたのだ!!
アマチュア無線機のみで繋がっているというアイディアは珍しく、タイムトラベル系映画に慣れている自分でも先が読めなくて楽しめた。

主演のジェームズカーヴィルはそこまで有名ではないが、
問題作『パッション』にてキリストを演じていた俳優だ。でもやっぱりパッとしない(笑)
主演を食う勢いだった父親はデニスクエイド。
『デイアフタートゥモロー』でもそうだが、強い父親象がピッタリはまるいい役者だ。こんな頼れるパパになりたいと思った。野球は好きじゃないが。
あとは奥さん役が見たことある気がすると思っていたら人気海外ドラマ『LOST』でヒロインになりかけていたエリザベスミッチェルか!え?知らない?『LOST』を見てください。

現在の科学でも解明しきれていないというオーロラ…
その美しい光の中には地球の我々では想像も出来ないような神秘的な何かがまだあるのだろう。DVDの特典では科学的考察を重ねたこの作品の制作過程を見れるのでSFオタクとしてはたまらなかった。
少しご都合主義なところもあるかま、珍しいアイディアと父と子の絆という外れないテーマで素晴らしい作品に仕上がっていると思った。

一人の過去の運命を変えるということは、それは他の誰かの運命を変えることにもなる。それがバタフライエフェクト…
あぁやっぱりタイムトラベル映画最高だ…


タイムトラベル系映画好き、父と子の絆を描いた作品好き、
そしてアマチュア無線機ってなんですの?という方々にはおススメの作品。