カジノ愛

オーロラの彼方へのカジノ愛のレビュー・感想・評価

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)
3.0
最初〜中盤はストーリー展開についていくのに時間を要したが、ラジオを通して息子が失われた30年間を父との交流で埋め合わせてゆく姿が描かれてからは、一気に引き込まれた。父親の息子に対する愛がこれだけ描かれているから、見る方も感情移入するし、息子の必死ぶりも理解できるんだなあと実感。ウェアハウスの火事で生き延びることができて一件落着でハッピーエンドにならないところがよい。過去を変えたら他の部分が変わることは自明だが、ナイチンゲール事件の被害者数が3から10になった瞬間はゾクッときた。一気にシリアスさ・ミステリーさが加わり良かった。母親がそのターゲットの一人になり、というところもよい。全般としてよかったのだが、オーロラと時空との関係の説明がご都合主義的なところがあったのが最後までしっくりこなかったのと、邦題の「オーロラの彼方へ」は失敗だと感じる(周波数を表すfrequencyのままのほうがテーマに合ってよい)。