わきお

オーロラの彼方へのわきおのレビュー・感想・評価

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)
4.0
◼️ノスタルジック・タイムリープ

消防士であった父を早くに亡くした息子が、遺品である無線機を介して在りし日の父と交流をするSFドラマ。想像よりサスペンスフルな展開に良い意味で予想を裏切られました。

父が殉職する運命を変え、失われてしまった会話をする機会を取り戻すかのように話し込む父と息子のシーンが印象的。劇中で最も感動的なシーンの一つでした。

父の運命を変えたことで生じた歴史の歪みを正そうとする展開はタイムリープ物の王道を往く。タイムリープを証明するヒントにミラクルメッツを用いるところはこれぞアメリカといったところ。

しかし、いくら劇的なポストシーズンであったとはいえ、よくそこまで事細かに試合展開を覚えているものだと思った。ファンの鑑ですね。閑話休題。

歴史を変えたことで今度は母が殺害された未来に変わってしまったことから父と息子は協力して犯人を追うことになる。未来に残されている物証を過去の父に伝えて捜査に乗り出す様は鬼武者3を思い出させる。
クライマックスの手に汗握る展開も良かった。過去と未来で同時に起こるピンチの先に、息子の助言を聞き入れた父の別の運命が明らかになる場面も非常に感動的だ。子が父を案じ、またそれを受け入れる父子の絆の結実です。

バタフライエフェクトmeetsフィールドオブドリームスといった印象ですね。ノスタルジーを感じながら緊張感ある展開を楽しめる良作です。

親は大切にしようと思わせますね。
皆さんは父の日に何か用意してますか?
私は山梨県産の桃を送ります。
わきお

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