すーとらまん

スパイダーマン2のすーとらまんのネタバレレビュー・内容・結末

スパイダーマン2(2004年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

人間らしい普通の自分の人生と、ヒーローのスパイダーマンとしての人生との間に揺れる物語。

スパイダーマンであるがゆえにピーターとしての人生を諦めなくてはいけなくなり悩むピーター。そのピーターとしての人生がうまく行かなくなった事により糸が出なくなったり、壁を登れなくなったりとスパイダーマンとしての能力も失い、互いに負の影響を与え合う状態に…
そしてスパイダーマンの人生を辞め本来のピーターとしての人生を歩む事を決め上手く行きだす。

前作と比べると素顔でのヒーロー活動が目立つ、特に火事の中に救助に向かうシーンはうまい対比になっていてヒーローとはコスチュームなどの見た目でもないしスーパーパワーでもなく、その行動なんだと思った。この時のピーターはスパイダーマンのかっこもしてないし、能力もない状態、ただの人間だったが間違いなくヒーローだった。ただスパイダーマンだったら犠牲になった人も救えたかもしれない。これこそベンおじさんの言う、「大いなる力には大いなる責任がともなう」ってことかもしれない。

その後、メイおばさんからのヒーロー論「子供たちにはヒーローが必要、勇敢で自己犠牲をとはない、みんなの手本になる人が。苦しくてもあきらめちゃいけないって教えてくれる。誰の中にもヒーローはいる。だから正直に勇気もって生きられるし気高くいられる。そして誇りをもって死ねる。そのためには他人の事を常に思い自分の事あきらめる事も必要。自分の夢さえも。」

これでピーターは考え変え再びスパイダーマンとして生きることを決意するがDr・オクトパスがMJを…
この辺りでピーターとスパイダーマンではなく
ピーターでありスパイダーマンになった気がする。

そして名シーンの電車のシーンになるのだがヒーロー映画で一番上がるのは、敵に勝つシーンでも、スーパーパワーを使う時でも、ヒロインと結ばれるシーンでもなく、善悪が曖昧な中でも絶対的な善の、人を助ける、人の命を救うシーンで、ヒーローが人々を救うその勇気が人々に伝播し、鼓舞され立ち上がるシーンだと思う。
このシーンにはその全てが詰まった大好きなシーンだ。

当時見た時はテンポが遅く感じたがピーターの感情を描くのに必要なテンポだったかもしれない。

相変わらず言っておきたいのはヒロインの描き方だ。結婚の下りは必要だったのか?あれでヒロインに好感を持てる人はいるとは思えないし、前作同様に主人公の感情を描くため、主人公に助けられるためだけに存在してる気がする。
何より最後あれで感動する人いるのだろうか?
名前も思い出せない宇宙飛行士の彼がかわいそすぎる。
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