まぐこ

ゴジラのまぐこのレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
4.0
67年経った今でも通用する迫力のある画とパンチのあるゴジラの顔。
素直に一度この映画のメイキングが見てみたい。

オープニングのゴジラの咆哮と地響き、ゴジラのテーマは不安感と恐怖感を煽る。

台風や津波と共に現れ、街や人々に放射熱線を浴びせるゴジラは人間にはどうすることもできない天災や核の象徴であると改めて感じました。

私はモンスターバースから過去のゴジラ作品を見るようになりましたが、どちらも根底にあるのは反核・反戦の想いだと思います。
戦後復興から日本経済が飛躍を遂げながらも、一方で核への不安感を拭いきれていない時代。「また疎開かあ…」という現代作品では絶対聞けないであろう台詞。映画に出演している人たちも戦争の時代を生き、戦争を経験した人もいるのかもしれないと思うと不思議な感じ。

オキシジェン・デストロイヤーの使用を決意した芹沢博士が静かに研究資料を燃やすシーンは、本当に見送るような気持ちになり、とても悲しくなりました。

タワーの上で死ぬ間際まで実況するニュースキャスターが狂気的。少々恵美子の泣きの演技が癇に触るが、一言でいえばそれも時代なのかな。

モノクロも雰囲気があって素敵だけど、カラーでも観てみたいなあと思いました。特に芹沢博士の自宅、煉瓦の壁や庭の草花は彩り豊かだったりするんじゃないだろうか、と思ったり…。
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