とうじ

エルム街の悪夢2/フレディの復讐のとうじのレビュー・感想・評価

3.0
オープニングがめちゃくちゃかっこいい。前作の魅力だった、「次のカットでは夢が始まっているかもしれない」という不安定さは本作でよりレベルアップしている。しかもずっと登場人物のテンションが高く、躁状態なので、量産型の郊外を舞台にした退屈なホームコメディに幻覚剤を注入したような、いけないものを見させられているような感覚になる。結局は退屈さに何かが上乗せされているというものにすぎないのだが、物語がだれてきそうになると、ペットの小鳥が急に爆発したり、主人公の口から20cmくらいの触手が飛び出たりするので、まあ景気は良さげ。
あと、監督の趣向なのか、本作の特徴として謎のゲイ的なアンダートーンがあり、ゲイっぽい場面やセリフが出てくるたびにショットをしたらべっろべろになるくらいには編み込まれている。それが全然本編と関係ないのが観客を困惑させるのだが、まあ楽しいので、よしとする。(というか、大概のしょうもないホラー映画はかなりの割合で不必要なヘテロセクシャルな要素に耽溺していることを加味すると、本作が押し出しているセクシャリティに違和感を感じたこと自体、慎重に考えなければならない気はする)
評価悪いのはわかるけど、割と本作は擁護したい。
あと、見たことある映画の中で一番キモい犬が出てくる。
とうじ

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