まこぞう

南の風と波のまこぞうのレビュー・感想・評価

南の風と波(1961年製作の映画)
2.2
四国の南端、海に生かされ海に殺される小さな集落の人々の群像劇。
男女のドロドロを含む田舎独特の歪んだ空気がよく描かれていた。インターネットはそういう歪みを世界で共有するツールかも知れないと思った。悪者を作りあげて皆んなで叩いたり、ゴシップを捌け口にしたり、現代のネット社会は歪んだ村社会っぽい。

正直、今は全員善人みたいな映画が観たいし、本作以降に出た田舎の幻想をブチ壊す映画の方が優れているのでグッとくるものがなかった。名脇役豪華共演ながら主軸となる人物がいなくて話がフォーカスされていないような感じも。露骨なマスコミ批判もつまらなかった。
悪口を並べたけど、好みでないだけでそこまでは悪くありません。むしろ佳作では。
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