金宮さん

こっぴどい猫の金宮さんのネタバレレビュー・内容・結末

こっぴどい猫(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

もうすっかり今泉監督が染み付いちゃってるので、序盤あたりから「あ、これはスナックの誕生日会で大集合だな」とワクワクしながら見ていた。いい意味で案の定でしたが、そこまでの途中経路にしっかりスリリングさもあり期待を裏切らない小気味よい脚本。話の内容自体は小気味よくないけどね。

冒頭、サヨさんとモトさんの会話
モト「じゃあ、もう一軒いこうか?」
サヨ「行きましょう」
モト「え?ほんとに??」
このあたりで、ああ信用できる脚本だなあって安心するんです。

サヨと浮気夫の電話別れ話のシーン。(モトさんはやっぱり気づいてたけど)アンジャッシュを彷彿とさせるナイスなすれ違いシチュエーションで笑っちゃう。

母親がいちばん好きだったのか?と娘に聞かれ「どうなんだろうな?まあでも大丈夫。みんなそんなもんだから」と言うモトさん。モトさんの妻へのスタンスに共感する。嫉妬でぐーっっとなる好きよりは、相手を傷つけない愛情のようなものの方を持ちたい、と自分なら思うかな。

独りよがりすぎる好きが暴走して最後のスナックのシーンみたいに滑稽なことになっちゃったしね。

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それにしても今泉監督は宅飲みの描写が本当に素敵です。(確かノンアルでしたが)街の上で、サッドティーでは見ててにこにこしちゃうような甘酸っぱい宅飲みでしたが、今作は世にも珍しい少し気まずい宅飲みでしたね。
金宮さん

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