マ帆

ぐるりのこと。のマ帆のレビュー・感想・評価

ぐるりのこと。(2008年製作の映画)
4.5
自分が決めたルールに従って生きたい妻と流れに任せて生きたい夫の10年間。

等身大の人間が立っていられないほど泣いて絶望し、また立ち上がる姿にただ救われる。身近な人間が2人死のうとああまで楽観的でいられる人は稀にいて それは良いことなんだろうけどそんな人が近くにいると悲観的な自分が尚更ダメに思えて。泣きすぎてギリギリ聞き取れるか聞き取れないくらいの日本語で "もっと上手くやりたかったのに" と発した翔子にこちらも泣きすぎてダメだった。

全員良かった。。。自分の周りにもいそう、というかいる、というかたまに自分。冒頭の口紅してよのくだりからたまらんリアル。
そして一瞬の出演時間で強烈なインパクトを残す幼児誘拐殺人犯加瀬亮と隣人江口のり子。。。

法定画家の主人公の視点で時代の変化を描くのも新鮮だった。

" 悲しいとか嬉しいとか言ってくれる? "
マ帆

マ帆