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放浪記のかのレビュー・感想・評価

放浪記(1962年製作の映画)
4.2
高峰秀子は自分がわざとブスに見えるように、メイク照明演技を研究したそうだが、たしかに他の映画の秀子よりも圧倒的に卑屈で感情移入できそうでできない。

すごく気持ちの良い人物像というわけではないが、高峰秀子を腹一杯味わうことができる。

成瀬後期なので、照明やカット割りの精度が尋常じゃなく高い。全編通してすごいパワーの映画だ。

一人称視点の映画的処理の仕方がうまい映画。墓場のシーンなど、ある種のイメージカットもすごい。
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