カラン

パンダコパンダのカランのレビュー・感想・評価

パンダコパンダ(1972年製作の映画)
4.0
70年代、パンダを中国から高額のレンタル料で借りるとなって、日本中が沸いたとか。その宣伝の一環で制作された高畑&宮崎コンビの中編アニメーション。後のジブリ作品の多くのアイデアの萌芽が確認できる。もちろん単品で面白い。


☆異次元の核家族化

ミミ子ちゃんはお父さんとお母さんがいない。おばあちゃんと2人暮らしだが、おばあちゃんが法事で家を離れると。するとパンダとコパンダがミミちゃんの家に。

突然だが、パンダのお父さんが両親のいないミミちゃんのパパになると。するとコパンダのパンちゃんはミミちゃんの弟になるはずが、どうもパンちゃんはミミちゃんをママと呼ぶので自分はミミちゃんの子供になるという。しかるにミミちゃんはパンダパパをパパと呼び、妻という立場になるようである。(^^)

このパンダパパがミミちゃんのパパというのか旦那というのかになるという際に、パパは変なことを喋りまくるのだが、完全に常軌を逸した理屈でわけの分からない楽しさ。お父さんがいない人間のパパに、外国からやって来たパンダがなるというのは、日本的な外国受容の典型で、歴史や土地や血筋を混淆させてもはやオリジナルがなんであったのかが分からなくなるくらいに受容を推し進める文化的な態度が、家族という概念に適用されたのであり、結果的に超国家どころか、超種族の家族関係を生じさせる。いかにも日本に典型的な異文化受容のあり方であると思う。



レンタルDVDには『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』も収められている。30分程度の中編の二本立て。音声はオリジナルのモノラルとステレオリマスターの選択。ステレオで視聴した。2作目はパンダに加えて他の動物も出すので、若干パンダへのフォーカスが少なくなる。





まったく『パンダコパンダ』と関係ないが、おまけに大したことでもないが、最近、自分の容量がひどく小さくなったと感じている。前の晩寝る前に『イノセントガーデン』を観て、寝床でレビューを半分書いて、今朝アップした。そのあと、このパンダ映画を今朝観た。飯を食べて『暗殺の森』を観た。『暗殺の森』を観る前にパンダについてレビューを書かなかった。案の定、『暗殺の森』が入って来ず、眠くなってしかたない。それでほぼ2回まるっと見返すことになった。レビューを書いて、容量をあけないと新しいのが入って来ないのである。(^^) 前は数本はいけたのだが。そういうわけで最近は観たらすぐレビューを書いているのであった。少なくとも次の映画を観るまでにすっきりしておかないといけないのである。老化?
カラン

カラン